ともみ@ピクニック

心の手当て

きのう観た、TV『スーパープレゼンテーション』
(『TED』~心にも応急手当が必要な理由~)が
おもしろかったので、部分的に文字起こしメモ 

           

ガイ・ウィンチさん(心理学者)のおはなし

私は心理学者になり、別のタイプの「えこひいき」に気づきました。
それは人々が、心よりも体のほうを大事にするということ。

人々が心より体を「えこひいき」するのを私はよく目にします。

(友人の5歳の子供は体のケアの大切さを知っているという話)

体の健康や歯の衛生を保つためになにをすべきか、私たちみんな知っています。
でも心の健康を保つためになにをすべきか、なにも知らない。

心のケアについて、子供になにを教えている?  いやなにも。

なんで私たちは心のケアよりも歯のケアに時間をかけているのでしょう。

なぜ心の健康より体の健康のほうが重要視されているのでしょう。



体より心のほうが傷ができやすいんですけどねぇ。

失敗や拒絶や孤独によるダメージ。

そして心の傷はほおっておくと悪化し、人生に
大きな悪影響をおよぼします。

科学的に根拠のある、心の傷を癒す方法ありますよぉ。
なのに人々はそれを実践しません。

しようという発想がない。

「え? 憂鬱だって? そんなの思い込みだよ」

足を骨折した人に言います?
「大丈夫だよ、そんなの思い込みだよ」

体の健康と心の健康を同じように考えなくてはいけません。

平等に扱わないといけないんです。



(待っている相手からの電話がなく、悲しく孤独な夜を過ごした。
「自分から電話をする」という簡単なことが出来なかった話)

当時は分からなかったけど、今は分かります。

理由は単純。孤独感です。

孤独感は深い心の傷を生みます。
そして頭を混乱させるのです。

「ないがしろにされている」という被害妄想に陥ります。

消極的になります。拒絶されるのがこわい、もうこれ以上
傷つきたくないと思うからです。

あの頃、私は多くの人と接してはいたので
自分が孤独だとは思っていませんでした。

でも実は孤独とは自分のなかで疎外感を感じているかどうか
で決まるものであり、私自身実際に疎外感を感じていました。



孤独に関する様々な研究によると
孤独はとても危険。

心の苦しみだけでなく、死にもつながるんです。

慢性的な孤独感は早死にする可能性を14%高めます。

高血圧や高コレストロールを引き起こし、また免疫力を低下させます。
色々な病気にかかりやすくなります。

実際、科学者たちはこういっています。
慢性的な孤独感というのはタバコを吸うのと同じくらい
体に悪いと。

タバコの箱には「健康を害する」と注意書きがありますが
孤独感にはそれがありません。

だからこそ、心の健康を重要視し、心のケアを積極的に行うことが
必要なんです。それで、まずは自分の心の傷に気づくこと。

――<心の痛みを意識する>

人を混乱させるのは孤独感だけではありません。

失敗もです。



(ある幼児たちの行動について。
一人目・・・おもちゃで遊ぶの失敗
二人目・・・それを見ていただけで泣き、触りもしない
三人目・・・色々試し、おもちゃで遊ぶの成功)

この三人の子たちは、失敗に対する反応がそれぞれ違いました。
能力の差があったわけではありません。

最初の二人ができなかったのは「できない」と思い込んでしまったからです。
これは大人でもよくあることです。そういう思いが自分のなかから出てくるんです。
物事が上手く行かなかったときに、そうなるんです。

失敗に対して、自分の心がどう反応するか知っておくべきです。
「できない」という気がしてきて、それを信じてしまったら
例の最初の二人の子と同じように頑張れなくなります。
やろうとすら、しなくなるかも。そしてより後ろ向きになってしまう。
自分の能力をフルに発揮できていない人、多いですよ。

ある失敗をきっかけに「自分には無理だ」と思い込んでしまったんです。
思い込みを変えるのはとても難しいことです。



(十代の頃の、警官の「思い込み」により
持ち物検査や犯罪歴チェックをされた体験の話)

一度思い込んだら、なかなか変わらない。

だから失敗してへこむのは自然なことですが
そのときに「自分には無理だ」と思い込んではいけません。

無力感に負けてはいけません。流されちゃダメです。
悪循環が起こらないようにするのです。

――<心の出血を止める>

私たちの心や気持ちって、頼りになる友達というより
むしろ気まぐれな友達。支えてくれたり、急に嫌な奴になったりするんです。



(ある女性の「新しい恋の始まりの期待から
実際に会って10分で振られた」体験についての話)

振られるのは、とても辛いこと。

女性はすごく傷つきました。そして友達に電話しました。

すると友達は

「まあ、だって、あんたお尻デカイし、話はつまらないしさ~
イケメン勝ち組男があんたみたいな負け組み女と付き合うわけないじゃん!」

衝撃的ですよね。なんてひどい友達。

でもこれ実は、友達じゃなく、彼女自身が自分に言ったことなんです。

人間はみな、こんなことをしてしまう。
特に振られたあとにね。

自分の欠点や弱点ばかりに目を向けて、自分にダメ出し。
自虐に走ってしまう。多かれ少なかれ、みな、そう。



おかしいですよね。
傷ついた自尊心をあえてもっと傷つけるなんてね。
体の傷をあえて悪化させたりしませんよね。

切り傷ができて、よーし、ナイフでもっと深く切ってみようとはならない。

なのに心の傷はそうやって悪化させる。なぜ?

それは心のケアをちゃんと行っていないからです。

様々な研究によると、自尊心の低下は精神的な弱さにつながる。

失敗や拒絶がより苦痛に感じる。
立ち直りが遅くなる。

だから振られたときは、まず自尊心の回復をはかるべき。

自尊心をぼこぼこにするのはダメ。

心が痛いときは、自分にやさしくするのです。
親友のようにね。

――<自尊心を守る>



不健全な心の癖を治さないといけません。

一番悪いし、その上もっともよく見られるのは
「反すう思考」というもの。

上司に怒られたり、学校で恥をかいたり、友達と大喧嘩したりしたあと
頭のなかでそのシーンを繰り返し再生してしまうことです。

何日も、特には何週間も。

こういった「反すう思考」は癖になりやすい。
そしてとても危険。

嫌なこと、ネガティブなことばかり考えていると
病気や障害が生じるリスクが高くなります。
うつ病、アルコール依存症、摂食障害
それに心欠陥疾患。

しかし反すうしたい衝動はとても強いので
やめるのは大変です。



(双子の兄の病気の話)

「兄がどれだけ苦しんでいるか」ということが
私の頭から離れなくなってしまった。

兄は一度もつらいとか言いませんでした。
ものすごく前向き、彼の心はとても健康でした。

一方、私は、体は健康だけど心が病んでいました。

研究によると、二分間別のことを考えれば
反すうしたい衝動をいったん抑えられるそう。

それで私は不安なことや嫌なことネガティブなことが
頭に浮かぶたびにそれを実践しました。

すると一週間で私は変わりました。
前向きで楽観的になることができました。

(その後、兄の病は奇跡的に消えた)



孤独なときに行動を起こす
失敗に対する反応を変える
自尊心を守る
マイナス思考とたたかう

そうすれば心の傷を癒せますし
タフな心を作ることもできます。

百年前、人々が衛生に気をつけるようになり
それからわずか数十年で寿命が50%も伸びました。

みんなが心のケアをするようになれば、同じくらい
劇的に生活の質が上がると思います。


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