ともみ@ピクニック

ちきりん&ウメハラ(3)

本書のさいごには、この対談本ができるまでの
エピソードが、ちきりんさんと梅原さん双方の視点から
綴られており、これまた面白い舞台裏話なのだった。

それはさておき、本書には、ちきりんさんの意向で
学校教育について語るというテーマがあるのだが
途中、彼女の示したデータが、わたしには衝撃だった。

(以下、本書の内容からは脱線します)

ベネッセ教育総合研究所が第5回学習基本調査(2015年)した
「いい大学を卒業すると将来、幸せになれる」と考える子供の割合が

2006年に比べ、2015年は、高校二年生、中学二年生、小学五年生
いずれにおいても、ぐーんと上昇しているのだ。

特に、小学5年生において、「いい大学を卒業すると将来、幸せになれる」
と考える子供が、78.1パーセントにものぼるとは!

(もちろん、ベネッセの調査だから、調査母体の傾向も
勘案しないといけないのではあろうが、それにしても・・・)

この四半世紀近く、「いい学校を出たからといって
将来が保障されるわけではない」という認識を
日本社会ははぐくんできたとばかり思っていたけれど

いやぁ、そうじゃない、「学歴があれば幸せになれる」
という、従来の思考が根深くというか
ますます浸透しているんだねぇー。

子供は、親や社会を反映するものだからな。

要は、社会全体がクチには出さぬがそういう方向に
流れているのであろう。(わたしは知らなかったが)。

大企業に勤める人間が「ワシらだって、いつどうなるかわからんよ。
わはは~」と云いながら、中小企業とは比べ物にならない額の
ボーナスをもらい、他労働者とケタ違いの生活をしている実体がある限り

京大や東大を出てニートになっている一部の人間がいたって
それでもって「学歴が将来を保障しない」ことをあらわしている
わけじゃないし

しかも世の中全体に、格差社会だとか、貧困だとか
のワードを煽る傾向がある限り

結局、経済的に余裕のある生活をしたければ
公務員ないしは大企業に勤めるのが手っ取り早く
そのためには学校エリートであれ、という仕組みが
依然残っているのだよなぁ。

(こういう解釈は、ちきりんさんから叱られそうだけど・・・)

まあ、履歴書とは関係のないところで
輝き満足できる人生があるのだという
身近な見本がもっともっと増えれば
考え方も変わってくるのだとは思うけれど。

それにしても、「いい大学→幸せ」という考え方が
この十年で、圧倒的に底上げされているのが

小学五年生 61.2%(2006年)  78.1%(2015年)
中学二年生 44.6%(2006年)  60.6%(2015年)
高校二年生 38.1%(2006年)  50.9%(2015年)

わたしには、おそろしい。

これが格差社会のもたらした本音か!
と嘆きたくなる。

(正確に言えば、格差社会の途中経過なんだね。
これからますます格差が広がって、どこに行くのだろう)

格差社会って、あまりにも苦しいあまり
多様性の発現&許容が見られるのかと
思っていたけれど、この数字を見る限りでは
既存価値感への傾倒が読み取れるもの。

硬直化というか、人々の気持ちが縮こまっている
証拠のようにわたしには見えるなぁ。

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