ともみ@ピクニック

波の音

8月6日(土)続

花火が終わり、母ちゃんと歩いて帰ったのだけど
ポケットに入れておいたはずの家の鍵が、ない。

わ~ん、やってしまった。わけだけど
酔っ払い過ぎてて、動揺に至らないという、不思議。

玄関以外の某所から家に入って玄関を開け
母ちゃんを家に入れて、なぜか長靴に履きなおして
とことこ浜まで鍵を探しにいく。

途中、母ちゃんに渡された懐中電灯を照らし
道々に落ちていないかと注意もしながら。

結局のところ、砂浜と道のあいだの
我々の座っていた岩を敷いてある所で
鍵はすぐ見つかった。

ざーーー。

ざーーー、。

波の音だけが響く。

先ほどまで、ぽつぽつ人のいた砂浜には
だーれも、おらず。

「人生は基本平和で、荒波立てるのは自分」なんだ
という思いが、波の音とともにやってくる。

そっか。そうかもね。

と酔っぱらいの自分が返答。


「母ちゃん、心配しているだろう」と家に電話をするも
呼び出し音が続くだけ。

彼女のいつものパターンからして、案じるあまり
家の近くをちょろちょろしながら、我を待っているのかもな
と思ったところに、前方から明かりが。

母ちゃんが浜まで迎えに来てくれたのであった。

PageTop
 

コメントコメント


管理者にだけ表示を許可する
 

こんばんは。
よい掌編を読ませていただきました。
ビジュアルも映画のように浮かびました。こういうの、好きです。

関係ない話で恐縮ですが、わたしはこの間、「あなたに送ってほしい」と、かーちゃんに言われました。まだまだ死ぬような感じじゃないのですが、本人は気持ちのどこかで、そうした「身仕舞い」を考えていたのでしょう。
泣けてきそうになる自分を律しながら、「いいよ、わかった。でもそんなら、わたしを迎えに来てくれる?」と冗談ごかして言うのが精一杯だったりして。

心をざわざわさせたくないのに、ざわざわする波音は好きです。鍵が見つかってよかったですね。

草子 | URL | 2016年08月10日(Wed)19:20 [EDIT]


草子さん、読んでくれて、ありがとう。

うちの母ちゃんはソレ系の話をするのが
めちゃくちゃ嫌いなようで
(縁起がわるいというか、こわいのでしょう)

草子さんの母ちゃんのことがちょっと羨ましくもあります。


波音、いいですよね。

夏後半もお元気でお過ごし下さい。

はえともみ | URL | 2016年08月10日(Wed)22:38 [EDIT]