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作品『A』の重要人物、当時のオウム広報担当であった荒木さんの、「論理に整合性がないと、だからオウムは怖いで終わってしまう(以下略)」という言葉をのせた数行後、森さんは次のように書いている。

<「宗教」という現世側の欠落は、どうしても埋まらない。埋まらない空白には、稀代の詐欺師や殺人マシーンという語彙を当てはめ、とにかくそれで納得する。納得したんだと思い込もうとする>

また、本書のなかには

<「オウムの中から外を見る」(中略)慣れ親しんでいたはずの社会の、かつて一度も目にしたことのない、剥きだしの表情がそこにひしめきあっていた>
(←編集者が作ったと思われる裏表紙の宣伝文と重複。結局はこれが主題なのだ)

<オウムの施設の中に視座を置いて外を見たとき、自分が今まで知らなかった光景が眼前に広がるのではないかという予感はあった。そして今、こうして実際に撮影を続けながら、その予測は少しずつ確信に変わりつつある>

<「洗脳」という言葉の定義が、情緒を停止させ一方向にしか物事を考えない心理状況を示すのであれば、それは境界線の向こう側だけでなく、こちら側にも同量にある>

<その意味で、オウムは普遍性を模索する僕らの習性を、嘲笑するかのように屹立している。(中略)彼らが今もオウムに留まり続ける理由、そのメカニズムは、オウムの内ではなく、オウムの外、すなわち僕らの社会の中にある>

などなどの言葉が繰り返し登場するのだが、これはまさに著者の葛藤であり、わたしたち受け取り手の課題でもあるのだろ。

これらの引用だけでは、はなはだ抽象的で、なんのこっちゃ?だな。「オウムの中から具体的にはなにが見えたのか」、ご興味ある方は、ぜひ本書をお読みいただきたい。


註(社会と書くとまるで自分とは一歩離れた存在のように錯覚するが、わたし自身がまた社会であることを忘れてはいけない。わたしだって社会に加担している! ←社会と自分は違う存在。社会の責任は自分の責任じゃない。そういう発想は間違っているという意味)。

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はえともみ

Author:はえともみ
 
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(HSPの自覚あり)
「うつと仲良く! ひきこもりだっていいじゃない」と
開き直って生きてたら
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→ 近年は、老母の観察メモの
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