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1月28日

先日、19時半のNHK総合で『「助けて」と言えない30代』(というような)タイトルの番組をみた。これは同番組枠で昨年放送されたものの第二弾らしい。よほど第一弾が評判になったのだ。(わたしは昨年放送時も偶然みていた)。「助けて」と言えないのはよくわかる。年齢こそ30代を卒業しているけれど、わたしも「自立」という概念を誰に言われたわけでなく社会のムードとともに思春期に受け取った一人だし、人との関係は芯の繋がり以前のところで過剰に意識してしまう、コマ合わせのような使い捨ての労働もいっぱいしたし、「がんばれない」のは自分が悪いという発想が自然と身についている、子どもの頃からのすりこみ価値観(≒まわりの期待)から大きくかけはなれてしまった今の自分を病的にもてあましている、などなどなど。そして、どんなに親しい相手であっても他者にめいわくをかけてしまうくらいなら、自分一人で問題を抱え込めばいい。そんな安易な考えに、ついはまってしまうのだ。

話は飛ぶようだが――。過日のミスドで「変な女」をみた。(東京では一歩外へ出れば「変な人」に合うのがお約束であったが、田舎ではさほど「変な人」をみかけない。久々の「変な人」遭遇であった)。がらんとした3階の店内で、わたしの隣に迷うことなく座ったその女性。わたしの席と彼女の席はあまりに至近距離で、わたしは心のなかで「ちっ」と舌打ちしたが、その後展開された出来事は「ちっ」どころじゃなかった。▼1階で買ったコーヒーとドーナツをテーブルに置いたその女性は、鞄から白い紙コップを取り出し、店内の手洗い場にそのコップを洗いにいったあと、これまた鞄から取り出した固形スープの素をいれ、持参の水筒からお湯を注ぎ、ミスドのスプーンでまぜまぜ。そしてまたまた鞄から手づくりらしいお握りを取り出し、食事をはじめた。ここまでは、「ま、いろんな事情があろう。この大雪では、屋外で食べるわけにいかんもんね。会社の昼休みを抜け出してきたのかな。(ちょっと派手だけれど、OLかな。30代半ば?)。お弁当を食べる場所に困っていたのかも」と、たいした非難をせずに、わたしはとらえていた。しかし、しかし、彼女のあまりに堂々とした、くつろぎムードに、次第にわたしはイライラ。(最初は遠慮がちに様子を窺っていたわたしだが、それを止め)あからさまに「じぃ」と睨んでも、彼女はまったく動じない。それどころか、お握りを食べ終わった彼女は、持参のおやつをこれまた堂々と広げているではないか! わたしは鞄のなかにミニチョコをしのばせている己の行いを忘れ、不愉快になってきた。(直接の害を被っているわけでないのにこんな気持ちになるなんて、わたしがおかしいの?)。▼ちなみに彼女は、店員がたまにフロアーに姿を現すと、持参の品々をすっと隠していたのだよ。(そんなのを盗みみているわたしも卑しいが!)。そういう点は抜かりないのに、配慮があってしかりの隣席のわたしのことは、まったの無視。「隣を向いて大きくはーっと息をすれば、その息がかかる」くらいに近いのにだよ。(彼女があの席を選んだのは、時々巡回にくる店員の一番の死角だと彼女が判断したからなのだろう)。彼女にとって、わたしは空気も同然、いや、空気以下だったのかもしれない。▼あとになり気付いたのだが、わたしが不愉快だったのは彼女の非常識な行動(持ち込み禁止のファーストフードの店で、持参の昼食をとる)に違いないけれど、もうひとつ、いや何よりも、「隣の客を、空気以下としている彼女の内面」が不愉快であったのだ。

こじつけの連想ゲームのような話・・・。「助けて」と言えない若い世代は、他者との心的壁が厚い分、ななしのごんべいでいられる場面では「まわりを空気以下」として扱ってしまう面が濃いのではないか? (知人友人の前では配慮ある振舞いが容易にできても、いったん見知らぬ他人のなかにいると思うと、気が緩むというか、素があらわれやすい。あの彼女だって、隣の席に知り合いが座っていたら、あんな非常識なことはしなかっただろう)。先のテレビを見終わったあと、ふと「ミスドの女」を思い出し、そんなことを考えた。それは、「ミスドの女」が、いつかの、そして今もときどき現れるわたし自身でもあるからだ。(念のための注:わたしがファーストフード店で持参の弁当を食べるという意味ではない。あしからず)。

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はえともみ

Author:はえともみ
 
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(HSPの自覚あり)
「うつと仲良く! ひきこもりだっていいじゃない」と
開き直って生きてたら
元気になってきました。

→ 近年は、老母の観察メモの
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